【レジェンドマッチ】ユーロ2004 オランダ対チェコ サッカーでは攻撃と守備はつながっているという話し

配信日:2015/09/03 12:09 Written by 中山 亮
5.0
【レジェンドマッチ】ユーロ2004 オランダ対チェコ サッカーでは攻撃と守備はつながっているという話し
AVEIRO, PORTUGAL - JUNE 19: Edgar Davids of Holland clashes with Pavel Nedved of the Czech Rep scores the first goal during the UEFA Euro 2004, Group D match between Holland and the Czech Rep at the Municiple de Aveiro Stadium on June 19, 2004 in Aveiro, Portugal. (Photo by Alex Livesey/Getty Images)
ポルトガルで開催されたユーロ2004。ギリシャの優勝というまさかの番狂わせが起こった大会です。しかしこの大会で最も印象に残っているのはギリシャではありません。
オランダ・ドイツ・チェコ・ラトビアが入ったグループDの4試合目に行われたオランダ対チェコはかなり興味深い試合でした。

オランダの先発は、ファン・デル・サール、スタム、ボウマ、ファンブロンクホルスト、コクーファン・デル・メイデ、ファン・ニステルローイ、ヘイティンガ、ロッベン、セードルフで4-3-3の布陣。
一方のチェコは、ツェフ、グリゲラ、ガラセク、ヤンクロフスキ、ポボルスキ、コラー、ロシツキ、ネドベド、イラネク、バロシュ、ウイファルシで4-4-1-1。

試合は圧倒的にオランダペースでした。とにかく左WGのロッベンがキレキレでチェコの右SBグリゲラが何も出来ない状態。
その結果オランダは4分と19分に得点。開始20分の時点で既に2-0となってしまいます。
この時のチェコはメンバーを見ても納得というぐらい黄金期でした。そのチェコ相手に20分で2-0。しかもロッベンに対して全く有効な手を打てない。このままだと大差の試合になってしまうのではないかと心配するぐらいの怒涛の20分間でした。
どれだけ点が入るのかと心配された試合でしたが、まずオランダ自らがその勢いを止めてしまいます。
得点直後の23分、オランダのコクーがとんでもないパスミスでバロシュにボールを渡してしまいカウンター。それをコラーが決めてチェコが1点差に追いつきます。

この同点ゴールの直後にブリュックナー監督はロッベンに好きなようにやられてたグリゲラに代えてスミチェルを投入します。
この交代はビックリしました。というのもスミチェルは当時リバプールに所属していたサイドアタッカー。つまり攻撃的な選手です。下がったグリゲラはSB。ロッベンにボロボロにやられていました。そしてまだ前半25分。1点差に追いついたとはいえロッベンを止めないとチェコの問題は解決しないのではないか?と誰もが思っていたでしょう。
そして試合が再会。始まってみるとおかしなことに気が付きます。それまでグリゲラがSBでその前にポボルスキがSHにいるの4-4-1-1でした。しかしグリゲラに代わって入ったスミチェルはポボルスキの前にいます。となるとポボルスキがSBでしょうか?しかし彼も攻撃的な選手です。本職のSBに止められなかったロッベンを止められるとは思えません。どうするのかと思い試合をみていると…ポボルスキはグリゲラが下がる前とほぼ同じプレーを同じ高さで行っています。つまりSH。そしてスミチェルはその前、つまりWG。じゃあ後ろは3バック?3トップに対して3バックにするのか?など考えながらみていると残った3人もほぼポジションは動いていないんです。つまりブリュックナーが何をやったかというと、右SBをいなくして右WGを増やしました。ロッベンを無視したのです。
そしてボールを奪えば右サイドのスミチェルとポボルスキからチェコが攻めていきます。

この交代でオランダは戸惑いました。
もちろんチェコには右SBがいないわけですから完全に穴です。
ということでお互いスリリングな攻め合いのゲームになっていきます。
しかしオランダは右SBの穴をなかなか使う事ができませんでした。
立ち上がりにあれだけ躍動していたロッベンがいい形で攻撃に絡めなくなったからです。
なぜなら左SBのファンブロンクホルスト1人に対してチェコはスミチェルとポボルスキの2人いる訳で常に2対1の状態を作られてしまっているからです。
このマッチアップの引っ張り合いで後手を踏んだのがリードしているオランダ。オランダからすればリードしているんだからこのままでも良いので無理する必要が無かったということもあるのでしょう。チェコにしてみると負けてるんだから積極的にいかざるをえない状態ともいえます。

オランダからみれば、立ち上がりは圧倒的だったにも関わらずなかなか思うようにいかない状況で時間が進んでいく。という事でハッキリさせようとしたのでしょう、59分アドフォカート監督はロッベンを下げてボランチのボスフェルトを投入。4-2-3-1のダブルボランチに変更します。
しかし一向にせめてを緩めないチェコ。オランダが完全に受けに回ってしまいます。
そして71分左サイドのネドベドのクロスをコラーが胸で落としてそれをバロシュがボレーシュートというあまりにも美しい攻撃で決めてチェコが同点に追いつく。
こうなるともう流れは一方的になり、ハイティンハが後ろからネドベドを倒して2枚目のイエローカードを受け退場。
そして88分に、この攻勢のきっかけとなった交代カードスミチェルが決めて逆転。
前半の立ち上がりはオランダが一方的に攻めていた試合が、後半はチェコが一方的に攻める試合に変わっていました。

そのきっかけになったのは間違いなくグリゲラからスミチェルへの交代でした。
サッカーでは攻撃と守備は連続しているということを改めて思い知らされた一戦でした。

出展元:https://youtu.be/ELhE0t2CfnE...

この記事を書いたライター: 中山 亮 このライターの他の記事を見る

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コメント

投稿者: 匿名 (2015/09/04 16:21) [通報]

いい記事だと思います。文字からでもDFがどう連動したかが伝わってきます。

チェコの戦術としては、ロッベンではなく、ロッベンへのパスの供給先を封じにいった感じですね。




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