前節までの３バックからセンターバック二人のＤＦラインに変えてきた神戸、累積警告でレオシルバ・加藤・川口、コルテースも怪我の為欠場と、レギュラー四人を欠く新潟の戦い。

ディフェンスラインの中央を岩波・ブエノと、若いセンターバック二人で挑んだ神戸だったが序盤から綻びをみせ、新潟の前線、指宿・ラファエルシルバにボールが収まり、立て続けにピンチを迎える。
前半２７分、神戸はＦＷ石津に替えＤＦ北本を入れ前節までの３バックに戻し、修正を図る。
新潟も３７分、この日初出場のＣＢイム・ユファンが太ももを痛めグラウンドに座り込みそのまま担架で運び出され、退場。３８分には神戸・渡邊も負傷交代と、両チームとも早くもゲームプランの変更を迫られる。

後半に入り、試合が動く。６０分、神戸・森岡がドリブル突破からＤＦを交わしゴール右隅に蹴り込み先制。しかし新潟も直後の６２分、この日負傷欠場のコルテースに代わって入ったＤＦ前野のパスから指宿がボレーシュートを決め同点。さらに新潟は８５分、ハーフウェイラインから山崎・山本の完璧なワンツーで神戸デフェンスラインを攻略、最後は山本がフリーで決め、これが決勝点となった。

両チームとも前半からのシステム変更や負傷者による急なメンバー交代を強いられた波乱のゲームだったが、制したのはレギュラー四人が不在の新潟だった。平松、佐藤、前野、そしてこの日初スタメンの端山等が主力不在を感じさせないフレッシュな活躍をみせ、アウェーでの貴重な勝利を引き寄せた。

勝利した新潟・柳下監督の試合後のコメント。
「選手が勝ちたいという気持ちをグラウンドで表現できた。やはり体を動かすのはここが大事」
そういって自らの胸を右手で叩いてみせた。