日本時間１７日未明に行われたドイツブンデスリーガ第９節マインツｖｓボルシアドルトムントの一戦は、アウェーのドルトムントが２－０で勝利した。

この試合ではマインツの武藤とドルトムントの香川の日本人二人が揃って先発出場を果たした。先に見せ場を作ったのは武藤。前半６分に左サイドからゴール前へのグラウンダーのクロスボールに素早く反応して左足でシュートを放つが、このシュートは相手キーパーのほぼ正面に飛んでしまい、得点にはならず。また、武藤はドルトムントのディフェンス陣がボールを持った際には激しくにボールへ寄せに行くなど守備の面でも献身的な動きを見せた。

しかし先制したのはドルトムント。前半１８分、マインツのブンガートの出した横パスをムヒタリアンがカット。そこからオーバメヤンを経由してロイスにパスが渡り、最後はロイスが相手キーパーの動きを冷静に見てゴールに流し込んでドルトムントが待望の先制点を奪う。その後は互いに中盤での激しいボールの奪い合いが続き、マインツもカウンターやセットプレーからチャンスを演出するが同点ゴールは奪えず、ドルトムントの１点リードで前半を折り返す。

後半に入るといきなりドルトムントがビッグチャンスを得る。後半１分にマインツ守備陣の背後に抜け出そうとしたオーバメヤンをブンゲルトがスライディングタックルで倒してしまい、ドルトムントにPKが与えられる。ファウルの起きた場所はペナルティエリアの僅かに外側だったようにも見える微妙な判定だった。しかしこのペナルティキックを任されたドルトムントのロイスのシュートをマインツの守護神カリウスが止め、追加点を防いだ。

マインツは前半同様に高い位置からチーム全体で激しくボールを追ってショートカウンターを狙い続け、その流れの中で武藤が後半１４分にスルーパスに反応して抜け出してシュートチャンスを迎えるが、これはドルトムントGKのブルキに止められて同点ゴールにはならなかった。そして１点差のまま迎えた後半３７分にまたもマインツのディフェンス陣がパスミスを犯す。今度は右サイドバックのブロンシンスキが出したバックパスがオーバメヤンにカットされ、その後オーバメヤンはドリブルで自らマインツのペナルティエリア内に侵入。相手を引き付けてから右サイドのムヒタリアンにパスを出し、フリーでパスを受けたムヒタリアンが最後は相手キーパーもかわして無人のゴールにボールを流し込んで試合を決定づける２点目がドルトムントに入った。

試合はこのまま終了し、アウェーのドルトムントが公式戦５試合ぶりの勝利をあげた。一方のマインツは、チーム全体での組織的でアグレッシブなプレッシングを武器に何度か鋭いカウンター攻撃を繰り出すなど見せ場は作ったものの、要所でのミスが響き、悔やまれる敗戦となった。