ボルシア・ドルトムントと川崎フロンターレの間にあった差

配信日:2015/07/09 22:01 Written by 中山 亮
5.0
ボルシア・ドルトムントと川崎フロンターレの間にあった差
STUTTGART, GERMANY - FEBRUARY 20: Pierre-Emerick Aubameyang (R) of Dortmund celebrates his team's first goal with team mates during the Bundesliga match between VfB Stuttgart and Borussia Dortmund at Mercedes-Benz Arena on February 20, 2015 in Stuttgart, Germany. (Photo by Alex Grimm/Bongarts/Getty Images)
Borussia Dortmund Asia Tour 2015として開催された川崎フロンターレ対ボルシア・ドルトムントの対戦は0-6とドルトムントが圧勝しました。
サッカーは時として実力差以上のスコアになる事もありますが、ボルシア・ドルトムント・川崎フロンターレの両チーム共が特別な対策ををしていたわけではありませんでしたので、ピッチ上での差がそのままスコアにあらわれたともいえるでしょう。

特にドルトムントは2週間前に始動、前日に来日という状態なのでコンディション面でも言い訳がありません。そして監督もトゥヘルに代わっているのでまだまだ監督の色だとかを出す段階には達していない。なのでこの試合でのドルトムントは、例えば前監督のユルゲン・クロップ率いるドルトムントでいえばその代名詞であった「ゲーゲンプレッシングやそこからのショートカウンターといった特筆すべきもの」は特にはなく、実にオーソドックスなサッカーで川崎フロンターレと対戦し圧勝しました。

ドルトムントで印象に残ったのはポジショニングの精度と修正のスピード。
スタート時点でのシステムはどちらも4-3-3(4-1-4-1)。ということはどちらも同じ現象が起こっているはずです。
しかしピッチ上であらわれたのは、大久保が孤立していてボールを奪いに行った時に谷口のスペースをロイスに使われた事をきっかけに香川に先制ゴールを許してしまった川崎と、中央のロイス、右サイドのホフマン、左サイドの丸岡がコースを切りながらプレッシャーをかけボールを運ばせなかったドルトムントという正反対の状況。
川崎とドルトムントは同じプレッシャーをかけにいくでも、コースを消す事やカバーリングの精度の違いがこの結果の違いにつながっていました。

ここで川崎は、前半の途中からシステムを4-4-2に変更。またレナトが低い位置でボールを受けドリブルで仕掛ける場面が増えるようになります。
この時間帯はちょうどトゥヘルが試合後の会見で話している「フロンターレはポゼッションもボール回しもうまく、私達のチームよりもうまくできていて、それに対してちょっと僕が思っていたことよりもうまくいかなかった。」という時間帯です。

しかしここからドルトムントは4-1-4-1を4-2-3-1に変え、守備の時はトップ下の香川と1トップのロイスが並んで4-4-2になる形にして川崎のボール回しを制限。
さらにゾーンディフェンスの狭くする場所を中央に設定することで後半のスタート時点ではレナトも大久保も試合から消してしまう事に成功、またブロックにボールを入れられずにおこなったバックパスを合図にプレッシングをかけていきます。
その結果川崎は攻撃の形すら作れない、しかし逆に川崎の4-4-2に対するドルトムントは、CBとベンダーやギュンドアン、さらにムヒタリアンがパスコースを作り2トップの脇からボールを運び、サイドを使って川崎の4-4-2を広げる形で得点を重ねる。

ドルトムントはチーム始動から2週間なのでコンディションは間違いなく川崎のほうが上。
例えばオーバーメヤンの爆発的なスピードだとかといった事より、谷口が試合終了後に話している「相手はポジショニングが的確で、言い方は悪いが、立っているだけなのに、ボールが出せなかった。プレッシャーと感じてしまうし、壁に見えてしまった。それは相手の一人一人が的確なポジショニングを取っているから。」という言葉がこの試合で起こっていた事を的確に表していた試合となりました。

そのドルトムントにセレッソ大阪から期限付き移籍中の丸岡がいました。もちろん丸岡はその能力を認められてドルトムントに移籍した訳ですが、アンダーカテゴリーでの代表歴などで比べると丸岡よりもキャリアが上の選手は沢山います。しかしその丸岡もチームの一員として的確なポジショニングで90分間川崎を苦しめ続けました。
この試合で必要なものは、特別な身体能力や特別な技術というよりも、ポジショニングの精度と相手を見て修正する力だという事を改めて感じさせた試合だったのではないでしょうか。
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